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2011年02月03日

モンスターは美少女がお好き。



モンスターは美少女がお好き。
introducing 「モンスターズ・インク」「ミツバチのささやき」「ロスト・チルドレン」

映画界の元祖モンスターと言えば、キング・コングだ。フェイ・レイやジェシカ・ラングやナオミ・ワッツのように若くてセクシーな美女がお好みだ。
モンスターとは限らない。男はいくつになってもそんな女性が好きだ。
ところが、年端もいかない美少女が相手だと……シャレでは済まなくなる。
 (注釈1)

文学的なモンスターならどうだろう。
「変身」のグレゴール・ザムザのようにある朝突然巨大な毒虫となり、「ロリータ」の中年男ハンバート・ハンバートのように、年端もいかない少女に性的欲情を覚えたなら……自分の存在が危うくなる。
 (注釈2)

こんばんは、マンハッタン坂本です。


「モンスターズ・インク」に勤める毛むくじゃらのサリー(声:ジョン・グッドマン)は、怖いモンスターと言うよりでかいぬいぐるみ。だが子供部屋のドアから進入して子供たちを脅かして得る悲鳴の量記録保持者だ。会社は世界中から集めた悲鳴エネルギーの供給で稼いでいる。

そんな彼の前に、中国系の幼女ブーが迷い込んでくる。トカゲのランバートが点数稼ぎのために用意したドアを開けたからだ。ランバートは怖くても、ブーの目にはニャンコにしか見えないサリーは大パニックとなる。
相棒の一つ目マイク(声:ビリー・クリスタル)に助けを求め、デート中のレストランまでブーを連れて行く。だが彼女が泣き出すと停電になるので、二人は必死になってあやす。
人類侵入による会社の消毒厳戒態勢の中、椅子の布とモップでつくった着ぐるみにブーを隠し、彼女のドアを探して回るが、バレて大混乱となる。

悲鳴エネルギーのためなら誘拐も辞さない社長に一旦人間界へ追放されるが、二人は悲鳴吸引機にかけられたブーを救い出す。
サリーは、すっかりなついたブーと永遠の別れをする。
だが子供の爆笑パワーが悲鳴の10倍もエネルギーをもたらすことに気づき、会社の再建に乗り出す。
 (注釈3)



内乱終結直後のスペインの小さな村。公民館では巡回映画「フランケンシュタイン」が上映され、どんぐりまなこの6歳の美少女アナ(アナ・トレント)が食い入るように見ている。

「お友達になれば、いつでもお話できるのよ」

野菊を渡した少女も、それを受け取った怪物も、何故殺されたの?と寝床で尋ねるアナに対し、姉のイサベルが眠気まなこで適当に答える。

仲良しだった姉に死んだふりの悪戯をされ、アナは村はずれの草原へ行く。そこに佇む廃屋で傷ついた兵士と出会い、リンゴを差し出す。姉から精霊の住処だと教えられていたからだ。
養蜂業を営む父親の上着を持って行く。上着に入っていたオルゴール付きの懐中時計で、兵士が手品をしてくれる。

ある日、廃屋の中で兵士の血痕を見つける。アナはひどいショックを受け、父親の前から走り去る。
怪物が彼女の首を絞めようとする。だが両腕を下ろした途端夢から目醒め、村人から発見される。

ショック状態から回復しベッドから起き上がったアナは、精霊に向かって呼びかける――「私はアナです」
 (注釈4)



「ロスト・チルドレン」は、おぞましいモンスターだらけの世界だ。

石油採掘所を思わせる奇怪な塔が沖合に聳え立っている。その基地の住人は、水槽の中で生きる脳に支配された悪夢にうなされる老人、小人の老女、6人のクローン人間(ドミニク・ピノン)。彼らは一つ目族と言われるミュータントを使って5歳未満の子供たちを誘拐している。
まともな姿なのはコソ泥を働く孤児たちで、赤いジャンバースカートを着た9歳の美少女ミエット(ジュディット・ヴィッテ)が彼らを束ねている。
 
サーカスの怪力男ワン(ロン・パールマン)は、幼い弟を一つ目族にさらわれる。彼らを追いかける途中、盗んだ金品をミエットたちから集めるシャム双子の老女と仲間になる。
だが手助けをするミエットと共に一つ目族に囚われ、謎の博士に助けられる。

「ミエット、命」 

ワンは巨大な腕にそう彫り込む。刺青屋がさらわれた幼子たちの行方を知っているからだ。
だがなかなか口を割らない。刺青屋があっさり地図を記した頭の刺青を見せたのは、ミエットが差し出したロザリオのお陰だ。

老女が使ったノミの薬で狂ったワンがミエットを殺しかけるが、二人は「風が吹けば、桶屋が儲かる」式に危機を脱する。そしてレトロな装置に囲まれた迷路から幼子たちを救い出す。
クリーチャーの創造主である博士が記憶を取り戻し、基地を爆発させる。寸前に脱出する二人。

懐に抱いたミエットと手に手を取ってボートを漕ぐワンは、幸福感に包まれていた。
 (注釈5)



「シンフォニエッタ」を72歳で作曲したチェコ人のレオシュ・ヤナーチェクは、もちろんモンスターではない。
チェコ以外で無名の作曲家だった彼が38歳年下の人妻カミラ・シュテスロヴァーに一目惚れしたのは、63歳のときだった。以来、チェコを代表する世界的な作曲家となる。
そしてカミラと散歩をしている最中、野外音楽堂から聞こえる軍楽隊の演奏に唐突に幸福感に包まれた彼は、伝統的な西洋クラシックでは考えられない常識破りの曲想を得る。
 
たとえ相手が成人した女性にしろ、38歳も年下に恋をするなんて常識外れもはなはだしい。
しかしながら、見てくれはどうあれ、芸術的なモンスターなら許されるのかもしれない。


恋の相手は若い方がいいけれど、酒は古い方がおいしい。





注釈1、「キング・コング」
      アメリカ映画 原題:King Kong。
     1933年製作(監督:メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードザック) 

       メーカー:ファーストトレーディング

     1976年製作(監督:ジョン・ギラーミン)

      メーカー:ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

     2005年製作(監督:ピーター・ジャクソン)

      メーカー:ジェネオン・ユニバーサル

注釈2、「変身」(著者:フランツ・カフカ)

      メーカー:新潮社
      メディア:文庫本

     「ロリータ」(著者:ウラジーミル・ナボコフ)

      メーカー:新潮社
      メディア:文庫本

注釈3、「モンスターズ・インク」(監督:ピート・ドクター)
      アメリカ映画 2001年製作 原題:Monsters,Inc.
      米アカデミー賞主題歌賞(「君がいないと」)受賞

      メーカー:ウォルト・ディズニー・ジャパン
      メディア:Blu-ray

注釈4、「ミツバチのささやき」(監督:ビクトル・エリセ)
      スペイン映画 1973年製作 原題:El Espiritu de la Colmena
      サン・セバスティアン国際映画祭グランプリ受賞

       メーカー:東北新社
       メディア:DVD

注釈5、「ロスト・チルドレン」(監督:ジャン=ピエール・ジュネ、マイク・キャロ)
      フランス・ドイツ・スペイン映画 1995年製作 原題:La Cite des enfans perdus
      音楽:アンジェロ・バダラメンティ
      衣装:ジャン=ポール・ゴルチエ

      メーカー:パイオニアLDC
      メディア:DVD
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posted by マンハッタン坂本 at 18:00 | Comment(0) | 映画全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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