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2011年04月05日

バンプ、ハッスル、ソウル・チャチャ



バンプ、ハッスル、ソウル・チャチャ
introducing 「サタデー・ナイト・フィーバー」「ブルース・ブラザース」

1973年、初めて僕がディスコテックで踊ったのは18歳の時である。
オールナイト・ニッポンのパーソナリティである小林克也の影響で、どうしてもディスコで踊ってみたい。そう思っていた矢先に福岡初のディスコ「TRIP」が博多駅近くにオープンしたからだ。
予備校生だった僕は、女子高生と一緒にオージェイズの「Back Stabbers」を踊った。だが警察の手入れが入るとスタッフから言われ、慌てて店を出る。

当時、福岡には地下鉄がなく、代わりに路面電車が走っていた。
終電の時間を確認し忘れた僕と同級生は、予備校の寮まで歩いて帰った。真夜中、4時間の道のりである。

ハイホー、マンハッタン坂本です。

1974年、上京して新宿東口近くにある「GET」に一人で入った。憧れのディスコである。平日料金が男子500円、女子300円。土日は高くなったと記憶している。
アース、ウィンド&ファイアーの「Mighty Mighty」、クール&ザ・ギャングの「Funky Stuff」、KC&ザ・サンシャイン・バンドの「That’s The Way」がお気に入りだった。

ライオネル・リッチーがリード・ヴォーカルをとったコモドアーズの「バンプ」、スタイリスティックスのプロデューサー、ヴァン・マッコイの「ハッスル」のようにタイトルをそのまま使ったステップ、「バス・ストップ」「ファンキー・ウォータゲート」などが次々と流行った。
定番は、シュープリームスの「Stop in The Name of Love」で踊るラインダンス。ジョージ・マックレーの「Rock Your Baby」やカーペンターズの「Masquerade」で踊る「ソウル・チャチャ」だ。

そのほとんどのソウル・ステップをニック岡井が編み出した。
彼のステップは、1974年から放映されたTVライブ&ダンスショー「ソウル・トレイン」で見られる黒人のダンスをベースにしている。
  (注釈1)


黒人による黒人のための黒人の音楽であった70年代ソウル・ミュージックに呼応するように発生した黒人のディスコ・サウンドは、やがて転機を迎える。
純然たるコーラス・グループだったビー・ジーズの参入である。
路線変更して1975年に発表した「Jive Talkin’」が大ヒットし、次々と世に送り出すビー・ジーズのサウンドは、映画「サタデー・ナイト・フィーバー」のサントラで集約され、世界的なディスコ・ブームを巻き起こした。もはや黒人の専売特許ではない。

ただ、忘れていけないのは、黒人によるムーブメントと思われがちな60年代リズム&ブルースの隆盛は、白人によって支えられてきたことだ。代表的なモータウン・サウンドもメンフィス・サウンドも大半が白人のバック・ミュージシャンによって黒人のヴォーカルを引き立てている。初期において迫害を受けたエルヴィス・プレスリーなどが黒人のスタイルをリスペクトしたお陰でもある。

しかも黒人のディスコ・サウンドが全盛期にあって、アベレージ・ホワイト・バンドやタワー・オブ・パワー、KC&ザ・サンシャイン・バンドなど、白人中心のバンドも活躍した。
ビーチ・ボーイズが黒人のコーラス・グループに影響を受けたように、イギリス出身のビー・ジーズが彼らなりのディスコ・サウンドを確立してもおかしくない。


番組名がそのままダンス・ステップ名となった「ソウル・トレイン」は、黒人のペアが思い思いにソウル・ステップを踏みながら前へ進んでいき、後ろで待っているペアに交代し、男女に別れて最後尾につく。それを延々と続ける。


キング・オブ・ムービー・ダンサーであるイタリア系のジョン・トラボルタは、いろんな映画の中で、ソウル・トレインしたと言っていい。
代表的な映画では、学園ミュージカルの「グリース」で、オリビア・ニュートン・ジョンとリーゼント・スタイルでロックン・ロールを。
「パルプ・フィクション」では、ユマ・サーマンとポニー・テイル・スタイルでツイストを。しかも靴下で踊っている。

「The Experts」では、のちに結婚するケリー・プレストンとバトル・ダンスを。下品な天使を演じた「マイケル」では、珍妙なカントリー・ライン・ダンスを。
「ベイビー・トーク」シリーズでは、ブルース・ウィリス声の赤ん坊と踊ったり、社交ダンスのワルツまでやってのけた。
久々にダンスを披露した「ヘアスプレー」では、巨体に女装してビッグなニッキー・ブロンスキーと共演している。

だが何と言っても出世作「サタデー・ナイト・フィーバー」のディスコ・ダンスがピカイチだ。




「2001 ODDYSSEY」のディスコ・キングは、トニー・マニロ(ジョン・トラボルタ)である。タイトなポリエステルの花柄シャツにギャバジンのハイウエスト・パンツを履き、厚底靴で自在にステップを踏む。ビー・ジーズの「You Should Be Dancing」が流れると、彼のワンマン・ショーだ。

昼間ブルックリンの塗料店で働くトニーは、19歳と若いのに客から信頼されている。
だがダンス・コンテストとなると目の色が変わる。新しいパートナーとして口説き落としたステファニーから引越しの手伝いを頼まれ、早引きさせてくれと店主に頼みこむ。ダメ出しされ強引に食い下がると、クビを言い渡される。だがそれは口だけだ。

「毎年4000万台の車が通る。使われた鋼材が12万7000トン。乗り入れの道路を入れると4キロになる」

マンハッタン島に架かるベラザノ・ナローズ橋をベンチに座って眺めながら、トニーはそう言って傷ついたステファニーを元気づける。いつも有名人に会った話ばかりするので鼻持ちならないが、引越し先で男に捨てられたからだ。

ダンス・コンテストでは、白いスーツを身にまとい「More Than A Woman」に合わせて、めくるめくペア・ダンスを披露する。
1等賞に選ばれる。だがトニーのプライドが傷つく。プエルトリコ人カップルの方が上手かったからだ。
トニーはステファニーに八つ当たりし、喧嘩別れをする。

翌朝、彼女のアパートへ行く。心から謝り、友だちとして再出発をする。

静かに「愛はきらめきの中に」HOW DEEP IS YOUR LOVE が流れる。ビー・ジーズ・バラードの最高傑作である。
  (注釈2)



1983年、マイケル・ジャクソンは、「狼男アメリカン」のジョン・ランディスを「スリラー」のPV監督として起用した。彼はジョン・ベルーシ主演の「アニマル・ハウス」に続き、ダン・エイクロイドの脚本をベースに撮った「ブルース・ブラザース」を大ヒットさせていた。


11日以内に固定資産税の5000ドルを納めないと、育った聖へレン養護施設がなくなる。ただし不浄の金で支払うのはご法度。
出所したばかりのジェイク(ジョン・ベルーシ)と弟分のエルウッド(ダン・エイクロイド)は、払い下げのパトカーに乗り、シスターのミッションを果たすべくトリプルロック・バプティスト教会へ行く。

クリオファス牧師(ジェームス・ブラウン)のシャウトする説教は、ゴスペルのコーラス隊と楽隊が呼応して、信者たちを乱舞させる。
ジェイクがバンド再結成の啓示を受ける。その勢いで二人は飛んだり跳ねたりする。

マット“ギター”マーフィーがいるソウル・フード食堂に誘いに行く。だがカミさん(アレサ・フランクリン)が「Think」を歌って反対する。二人はさり気なくバックダンサーに混ざる。

レイの楽器店では、店主(レイ・チャールズ)自らキーボードを試奏する。

「♪ 君になら踊り方を教えよう。うまく踊れ、正しく踊れ ♪」

「Twist It(Shake Your Tailfeather)」に合わせて、ジェイクもエルウッドも踊る。演奏しながらバンドのメンバーも踊る。外の群衆も一斉に踊る。
「ツイスト」「ループ」「テイル・フェザー」「フライ」「スイム」「バード」「ジャーク」「モンキー」「ワトゥーシ」「フルーク」「マッシュポテト」「ブーガルー」「ボニ・マローニ」
60年代のステップがオンパレードだ。



バンドの公演では、「Everybody Needs Somebody」、収監されてからは「Jailhouse Rock」をダンスを交えて熱唱する。

その間バズーカ砲や火炎放射器などで再三に渡り攻撃を受ける。謎の女(キャリー・フィッシャー)の仕業だが、かすり傷すら負わず何食わぬ顔でやり過ごす。
クライマックスは、イリノイ州警察とシカゴ市警のパトカー軍団に軍隊が加わり、さらにカントリー&ウエンスタン・バンドやネオ・ナチス党まで追いかけて来る。納税した途端にお縄となる。

ブルースもゴスペルもロックンロールもR&Bもソウルも、すべてがディスコ・サウンドに思えてくる。
  (注釈3)



「サタデー・ナイト・フィーバー」のテーマ曲は「Stayin’ Alive」だ。
「(みんな)生きている、へこたれずに」という意味である。ハードなニューヨークで生きる若者たちへの応援歌だ。
1977年に全米ナンバーワンとなったヒット曲だが、ディスコ・サウンドOLDIES BUT GOODIESファンの僕としては、現在のニッポンのテーマ曲にしたい。





注釈1、「ニック岡井のソウル・ステップ&ソウル・ダンス」versionB,R,G


    
      メディア:DVD

注釈2、「サタデー・ナイト・フィーバー」(監督:ジョン・バダム)
     アメリカ映画 1977年製作 原題:Saturday Night Fever
     サントラ盤:グラミー賞最優秀アルバム賞受賞

     メーカー:パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
     メディア:Blu-ray


注釈3、「ブルース・ブラザース」(監督:ジョン・ランディス)

      アメリカ映画 1980年製作 原題:The Blues Brothers

      メーカー:ジェネオン・ユニバーサル
      メディア:DVD
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posted by マンハッタン坂本 at 00:00 | Comment(1) | 映画全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「ブルース・ブラザース」最高!。

因みにアタシャ、デスコに行ったことはありません・・・。
Posted by domino at 2011年04月11日 10:35
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